なめらか生活応援隊
活力と若々しさを求める中高年に役立つ
★マカ(ベンジルグルコシノレート)

伝承的なマカの薬効は・・・・・・。

 ・滋養強壮

 ・男性機能増進

 ・不妊改善

 ・月経サイクルの正常化
 
 ・更年期障害の緩和

 ・女性ホルモンバランスの調整

 ・慢性的疲労の回復
 
 ・老化防止

 ・学習能力の向上

 ・ストレス解消 など



マカはアンデス原産の薬効植物

マカは、古くから滋養強壮、不妊改善などの
効能が知られた生薬。最近になって、性ホルモンや
成長ホルモン分泌に対する有効作用が認められ、
老化防止や若返り効果にも期待が集まっています。

過酷な自然環境で生息する生命力の強い薬効植物
 
マカは、南米ペールーのアンデス高地原産のカブによく似た根菜です。アブラナ科の1年性、または越年性の植物で、生育すると洋なしのような形をした球根状の根がでてきます。根の大きさは4〜8cmで、外皮の色は黄、紫、黒といろいろな種類がありますが、この根の部分を、薬用や食用に用います。
 標高3500〜4500mのアンデス高地は、赤道に近いので日中は強烈な太陽光線や紫外線が降り注ぎますが、夜間は一転して氷点下まで気温が下がります。土壌は酸性度が強い上、やせた土地で、植物にとってはかなり厳しい生育環境といえるでしょう。マカは、アンデス高地で栽培されている作物の中でも、もっとも霜に強い性質をもっています。このよう
に過酷な自然状況でも生息することのできる「生命力の強い植物」といえます。

古くから経験的に知られるアンデス原住民の生薬
 アンデスの原住民は、
マカを滋養強壮、不妊や月経不順、精力減退などに有効な民間伝承薬(生薬)として利用してきました。生薬のほかに、食用としても用いています。マカを収穫しながらその場で焼いて食べる風景が見られます。食薬両用の薬効植物ととらえればいいでしょう。
 マカについては、古くからいろいろな記録や言い伝えがあります。
 今から2000年ほど前、インカ帝国時代以前から、マカはアンデス高地で栽培されていました。スペイン人がインカ帝国を征服したとき、彼らが連れてきた馬が高知の厳しい自然環境になじめず、繁殖力が衰えて次第に頭数が減り、絶滅の危機に瀕したそうです。その際に、原住民のすすめで馬にマカの葉を食べさせたところ、馬の繁殖力が正常に戻って絶滅が避けられたと、当時のスペインの記録に残されています。
 
マカは、性欲亢進や不妊改善効果が高いとされていますが、その効果は人間だけでなく動物にも有効だったということを示すエピソードです。
 酸素の薄い高地では、一般に性欲が減退して出産率が減少する傾向があるので、マカがより有効に働いたともいえます。アンデスで生活する人々にとって、マカは古くから日常生活に欠かせない植物だったのです。

不妊の原因は男性or女性?

 WHO(世界保健機構)が1996年に行った調査によると、かつて不妊は女性側の問題とされてきましたが、最近は男性側の精子にトラブルが多く見られる「男性不妊」が増加しているようです。

男性不妊のみ  24%
女性不妊のみ  41%
男女共       24%
原因不明     11%

薬効の中心となっている成分は、ベンジルグルコシノレート
 マカには、数多くの特殊成分が含まれています。主なものだけでも、グルコシノレート、アルカロイド、ステロイド、フラボノイド、タンニン、サポニンなどがあります。このなかでも、特殊成分による薬理効果が期待されているのは、グルコシノレート類の中の「ベンジルグルコシノレート」です。
 伝承的なマカの薬効には、
不妊改善、妊娠促進、男性の性機能の改善、月経サイクルの正常化、更年期症状の緩和などがあげられていますが、これらの効果はベンジルグルコシノレートの働きによるものと考えられています。
 ベンジルグルコシノレートは、マカの中に微量にしか含まれていませんが、この特殊成分が体内に入ると有効な働きをすると考えられています。

マカの特殊成分が、体の中から元気にする

性ホルモンの不足を補って男女ともに性機能を改善
 男性も女性も、加齢に伴って性ホルモンの分泌が低下していきます。また、若い男性でも、ストレスや環境ホルモンなどの影響で性ホルモンの分泌が乱れて、精子の数が少なくなったり、精子の動きが悪くなって男性不妊に悩んでいる方も少なからずいます。こういった性ホルモン分泌機能低下に対するマカの効能を調べました。
 ラツトを使った動物実験では、6週間マカエキスを与えたオスの男性ホルモンの分泌量が2.7倍に増えました。人の場合でも、マカを摂取することで不妊の改善や妊娠率の上昇につながると推測されます。
 また、性ホルモンの分泌が乱れたり低下すると、女性では月経不順や不妊、更年期障害などが起きてきます。こういった
性ホルモンを正常化する働きは、マカの特殊成分のベンジルグルコシノレートと、その代謝物のベンジルイソチオシアネートが中心になっていると推測しています。一部、性欲を高める作用は、マカに含まれているプロスタグランジンやステロイド類などの特殊成分によるという説もありますが、まだ明確ではありません。
マカエキス非含有群とマカエキス含有(1〜2%)群に分け、6週間遊泳負荷動物実験を行った結果、マカエキス含有群のほうが、血清テストステロン(男性ホルモン)量が増加することが示された。

成長ホルモンの分泌を促してアンチエイジング効果も
 
成長ホルモンは、成長期の子どもに分泌されて発育を促すホルモンとして知られています。しかし、成長の止まった大人にも分泌されて、その分泌低下が老化現象に大きく関わっていることは案外知られていないようです。
 加齢に伴って成長ホルモンの分泌が低下して、基準値よりも低くなると、老化現象が現れやすくなります。成長ホルモン欠乏症では、筋肉量の低下、骨量の低下、体脂肪の増加、脂質代謝の悪化、拡張期血圧の上昇、性欲の低下、免疫力の低下、毛髪の減少、運動能力の低下、記憶力の低下などが見られます。成長ホルモンの分泌低下を緩やかにすれば、こういった老化現象もある程度は予防できると考えられています。
 
マカには成長ホルモンの分泌を促す働きがあると考えられます。この働きの中心になっているのは、ベンジルグルコシノレートとその代謝物と考えられますが、そのメカニズムはまだ解明されていません。


更年期は男性にもある!


 男性ホルモンの一つであるテストステロンは通常、40〜50歳くらいから減少し、運動能力が低下してくると、男性の更年期障害が始まるといわれています。また、中高年より深刻なのが20歳代の若年層。「40年前に比べ精子数は約半分に減少」しているとの報告もある程。ホメモンのレベルが低いと、疲れやすくなったり、集中力が落ちてきたり、いらだちを感じることもあります。
 1992年にWHO(世界保健機構)が定めた、子供が生まれる最低限の精子数は約2000万個。精子が直接運動を行なっている比率の指標となる運動率は50%以上とされています。



学習能力や記憶力の向上、疲労回復にも期待できる
 
学習能力への影響についても、動物実験を行っています。4週間マカエキスを与えたラットを、水路でつくった迷路を泳がせて、脱出できるまでの速さを測定する実験では、マカエキスを与えたラットは、与えなかったラットよりも、より早く脱出経路を見出すことができたと報告されています。
 つまり、「飲み込み」が早くなるということです。マカエキスには、ある面の
学習能力を向上させる効果があると考えてよいと思います。
 疲労回復効果は疲労の度合いを測る手立てがないので、実証するのは難しいものです。しかし、マカエキスを与えたラットの体格が向上したことから
、回復力も高まって疲労しにくくなると推測されます。

マカの有効成分を効率よく摂るには・・・・・・
 
有効成分が効率よく摂取できるサプリメント
 アンデス地方では、マカは食品として食べられています。生のマカを焼いて食べたり、ジュースにしたり、あるいはアルコールに漬けてマカ酒にして飲んでいます。しかし、日本では生のマカを手に入れることは出来ません。マカの有効成分はマカの抽出エキスをサプリメントで摂ると、効率よく吸収できます。ただし、サプリメントで摂る場合、きちんとした規格のものを選んだほうがいいでしょう。また、ベンジルグルコシノレートが主要な有効成分と考えられますから、このグルコシノレート類含有の表示を確認することも大切です。
 
1日の目安量は、マカエキス200〜400mg
 マカは、アンデスの人々が長年食品として食べ続けてきた植物なので、安全性の面からも問題ないと思われます。サプリメントでエキスを摂取する場合には過剰症が気になりますが、ラットの場合でも体重1kg当たり15gの量までは安全性が確認されています。これを人間に換算するとすごい量になりますから、過剰症の心配もほとんどないといえます。

長期摂取で肝臓機能を良好に保つ作用の可能性も
 マカを長期間にわたって摂取した場合の安全性を調べるラットによる実験では、予想外の成果が得られています。ラットに6ヶ月間マカエキスを与え続けて、血液検査で血糖やコレステロールなどの脂質、肝機能や腎臓の機能、ミネラルなどの数値を比較した結果、加齢による影響がほとんど見られませんでした。また、肝臓の機能を示す数値は良好な数値を示しました。
マカには肝臓機能を良好に維持する働きもあるようです。
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