自分に合ったダイエットプランを見つける

ダイエットを成功させるための計画の立て方


1.自分にムリなく続けられる計画を

2.短期間・過激な方法は避ける

3.運動と食事制限の両面から


4.ダイエットの目標は明確に

5.計画通りにいかなくなったときは?

6.たまには息抜きも必要です

@.カロリー計算は厳密に行わなくても
  カロリーコントロールはできる


A.栄養バランスのとれた食事の組み方は?

B.食事回数を多くする

C.食べすぎを防ぐポイント

D.食欲を抑えるには?

E.ダイエットのカギをにぎる炭水化物

F.かしこい間食

G.スポーツドリンクやジュースは飲み方しだい

H.ダイエットに役立つサプリメント

I.調味料やドレッシングのかしこい利用法

Jコンビニ食材・加工食品を上手に活用しよう

Kダイエット「停滞期」の対処法

 
1.自分にムリなく続けられる計画を

 ダイエットにかぎらず、何かを計画するときは現実的に達成が可能かどうかということです。失敗しないポイントはここにあります。今の自分にムリなく実行できることを考えるのです。一念発起して計画を立てるのはいいのですが、こういうときに立てる計画というのはムリなものになってしまいがちです。最初のうちのハリキッている間はなんとかこなせても、その意気込みが失せると、こなせなくなってくる。計画の失敗にありがちなパターンです。

 ダイエット計画は特に長期間続ける必要のあるものですから、最初の強い意気込みでこなす計画ではなく、自分の性格や生活パターンを考慮し、「今の自分にムリなくできる現実的な計画」を最初から立てることが重要なのです。
 
2.短期間・過激な方法は避ける
 食事を抜いたり、食べる量を大幅に減らし、短期間でムリに減量しようとするダイエットは最もリバウンド(体重の逆戻り)しやすいパターンです。過激なダイエットをすると次のような弊害を招きかねません。
 疲れやすい/風邪をひきやすい/元気がでない/肌がカサつく/髪が痛む/カルシウム不足から骨粗鬆症に/鉄不足から貧血に/拒食・過食などの摂食障害/女性の場合は生理不順

3.運動と食事制限の両面から
 ダイエットは食事制限による摂取エネルギーのダウンと、運動による消費エネルギーのアップの両面から進めていくのが有効です。食事制限だけのダイエットでは基礎代謝の低下からかえって太りやすい体質になってしまいますが、運動を取り入れることによって筋肉をつけ代謝を活発にし、太りにくい体質をつくることができるのです。

4.ダイエットの目標は明確に

 ダイエットの目標は、体脂肪率を適正範囲に落とす、もしくはBMIなどから算出した理想(標準)体重に近づけるといった具体的な設定がすすめられます。
 数値設定と、達成する期間は、現実的にできるレベルで設定すること。高すぎる目標設定は失敗のもとです。体重であれば1カ月に2kg以内の減量幅にとどめましょう。

 また、こうした数値がプレッシャーになってしまうようであれば、ムリに数値を目標にするのではなく、「毎日1万歩歩く」など別の目標を立てるといいでしょう。

5.計画通りにいかなくなったときは?

 ムリのない現実的なダイエット計画を立てていても、病気や旅行などで生活や食事の状況が大きくかわり、途中でダイエット・プログラムを中断してしまうことが考えられます。しかし、計画通りにいかないことも、予定のうちです。意志の弱さの問題にしないで、もう一度リセットして始めればいいのです。プログラムの継続が難しいと感じるなら、プログラムの見直しの時期です。長い目で見れば、中断があったとしても、ダイエット・プログラムの効果は十分に得られます。

6.たまには息抜きも必要です

 ムリのない計画を、というのはダイエットは基本的に忍耐のいるもの。いつもは控えている高カロリーな食べ物やアルコールも、たまには解禁日を作って息抜きをするのも長続きのコツです。

1.カロリー計算を厳密に行わなくても
カロ
リーコントロールはできる

 食品の一つひとつについて細かく計算はしなくても、ふだん食べている食事のエネルギーについて知っていると1日の摂取エネルギーの調節をしやすいので、食品成分表や外食料理のエネルギーがのっているガイドブックなどを持っておくと便利です。最近は調理食品や外食メニューでもエネルギー表示されている場合があるので、意識してチェックする習慣をつけるとよいでしょう。

 ムリなく減量するためには、1日の摂取エネルギーを消費エネルギーよりも200〜300kcalくらい低くするといいでしょう。200〜300kcalというのが各食品でどれくらいの分量になるのか、どのくらいの運動で消費できるのか知っておきましょう。
 また、それまで食べていた量から10%減らすという方法もあります。1日3回の食事それぞれで10%ずつ減らすのです。

 1カ月たって体重や体脂肪が下がっていたら、摂取エネルギーのほうが消費エネルギーよりも低いと考えられます。逆に増えていたら、摂取エネルギーのほうが消費エネルギーよりも高いということになります。
 こうした目安で摂取エネルギーをコントロールしていけば、カロリー計算をしなくても体重(体脂肪率)をコントロールすることは可能です。
エネルギーダウンに使える食品例
大福もち(1個) ・・・・・・・・・・・
ショートケーキ(1個)・・・・・・・・
チョコレート(1枚・60g)・・・・・・
コーラ(350ml)・・・・・・・・・・・・
ハンバーガー(1個)・・・・・・・・・
フライドポテト(Sサイズ)・・・・・・・
フライドチキン(1本)・・・・・・・・・
マヨネーズ(14g)・・・・・・・・・・・
バター(13g)・・・・・・・・・・・・・・
235kcal
340kcal
334kcal
161kcal
280kcal
270kcal
200kcal
98kcal
99kcal

2.栄養バランスのとれた食事の組み方は?
 栄養バランスというと、たんぱく質、炭水化物、脂質(脂肪)、ビタミン、ミネラルの五大栄養素が十分に摂れているかということです。五大栄養素をすべて不足なく摂ることは以外に大変です。

 ダイエット中は特に、栄養バランスを考え、脂質の摂取量を控えた食事を摂ることが重要です。そのためには「主食・主菜・副菜・プラスα」の組み合わせで摂れる日本食が最適です。なぜなら、洋食などに比べて油を使った料理が少なく摂取エネルギーを抑えられ、栄養バランスもとりやすいからです。単品メニューは栄養バランスも悪くなりがちなので、極力さけたいところです。
どんな食事を基本にすべきか
 バランスよく栄養を摂るために「主食・主菜・副菜・プラスα」の公式が食事の基本と考えればよいのですが、それぞれの中身にもちょっとしたボイントがあります。

 主食
 主食といえばごはんやパン、めん類などの炭水化物ですが、これらに含まれるデンプンは複合炭水化物と呼ばれ、分子が多数結合してできています。体内で消化・吸収されるときは、砂糖などの単純炭水化物に比べ消化・吸収に時間がかかりますが、血糖値の上昇がゆるやかで、長時間にわたるエネルギー源として利用できるのが特徴です。
 主菜
 肉や魚は個人の嗜好によってどちらかに偏りがちですが、なるべく偏らずに両方摂ることがベストです。卵や大豆製品といったたんぱく質食品も、メニューにバリエーションをつけやすい食材です。主菜で気をつけたい点は、大皿に盛ってしまうとつい食べ過ぎてしまうことです。一人分だけを皿に盛り付けるようにしましょう。
 
副菜
 主菜に含まれている野菜だけでは不十分なので、野菜のおかずをもう一品、たとえば具の多い汁物などが便利です。ビタミンやミネラル、食物繊維の補足を考えて食材を選びます。
 
プラスα
 プラスαは主食、主菜、副菜に分類できない食品で、これらで摂れなかった栄養素を補うものです。乳製品や果物が代表例です。
3.食事回数を多くする
 総摂取エネルギーが同じでも、1日の食事の回数が少ないほど肥満の割合が高いというデータがあります。食事を1〜2回にまとめた場合のほうが、3回以上の食事に分けるより太りやすいのです。空腹状態が続くと、次に食事を摂ったときに、摂取エネルギーを脂肪として蓄えやすくなるからです。

 もうひとつ、食事回数を増やすメリットがあります。食事をすることにより、体内で熱が産生され、エネルギー消費量が増えることから、同じ量を食べるにしても回数を3〜6回などに多くするほうが減量効果が高くなる可能性があります。

4.食べすぎを防ぐポイント
 「食べすぎる」ことへの対策は、「意志を強く持て!」というだけではなかなか解決できない場合があるでしょう。しかし食事のテーブルにつく前から対策を打っておくと食べすぎる要素を取り除くことができます。

●マイナス要因は買物の段階でシャットアウト!
 空腹で買物にいくと、おやつなど余計なものも買ってしまいがちです。計画を立てて必要な物をリストしておき、おなかがすいていないときに買物に行くようにします。特売品を見かけるとつい買っておこうと思ってしまいますが、予定外の食べ物は家に置いておかないほうがベターです。
一人分づつ皿に盛る
 おかずを大皿から取り分けると、自分の食べた量が把握しにくく、たくさん食べてしまう可能性があります。小皿に一品づつ盛り、自分の食事量をあらかじめ決めておくといいでしょう。

●食事のしかた
 満腹にならないと食べた気がしない、という人がいます。こうした人は味より量で満足を感じることが多いので、料理の味や人との会話に気を向け、時間をかけて満腹感が得られるようにします。
●食べ終わったらすぐに片付ける
 食べ終わっても食卓から離れないでいると、ダラダラと残り物に手が伸びたり、なんとなくまだ食べたいような気持ちになってしまいがちです。食べ終わったらすぐに片付けてしまえば、食事にきりがつきます。


5.食欲を抑えるには?
 食欲とは人間が本能的に持って生まれたものです。ダイエット中は特に食欲との戦いかもしれません。「食べたい」という衝動は、食べることいがいに意識を向けることで、ある程度解消ができます。

 何もすることがなく、じっとしているときに食べ物につい手が伸びることが多くありませんか?体を休めている(運動をしていない)と副交感神経が働きます。食欲を増進させるのも、この副交感神経の働きなのです。逆に運動していると交感神経が働き、体は臨戦体制に入ります。食欲や消化・吸収機能の活動は後回しにされます。運動中は食べることを忘れていた、という経験は誰にでもあるでしょう。
何か行動を起こしていたほうが食欲を忘れていられるということです。


 「食べたい衝動を抑える行動」
 ◎散歩にでかける
 ◎掃除や洗濯、洗車など、家事で体を動かす
 ◎映画を観る
 ◎友人に電話する
 ◎ガーデニングなど趣味にうちこむ


6.ダイエットのカギをにぎる炭水化物
 五大栄養素はたんぱく質、炭水化物、(糖質)、脂質、ビタミン、ミネラルですが、健康を維持するうえでそれぞれが欠かせない役割を持っています。減量をめざす場合も、特定の栄養素だけに偏らず、バランスのとれた食事を摂ることが大切です。
 炭水化物はインシュリンというホルモンの働きに密接に関わるため、ダイエット食においてはその選び方がとても重要です。


単純炭水化物
 単糖類や二糖類など、1〜2の分子からできている炭水化物を、単純炭水化物といいます。単糖類にはブドウ糖、果糖、ガラクトースがあり、二糖類には麦芽糖、乳糖、ショ糖があります。

 消化・吸収が速いので、直ぐに血糖値が上昇し、それに対してインシュリンの急激な分泌が起こります。インシュリンには血糖値を下げる働きがあるので、一度上がった血糖値が今度は急激に低下してしまいます(このように血糖値が不安定だと、すぐに満腹感を感じたかと思えば、またすぐに空腹感におそわれたりもして、甘いものを頻繁に食べがちになります)。
インシュリンにはエネメギーの貯蔵を促進する働きがあるので、脂肪が蓄積されやすくなり、特に砂糖はその働きを加速させます

 *果物などに含まれる果糖の場合は血糖値の急激な上昇を起こしません。

複合炭水化物
 
ごはんやパン、めん類、いも類に含まれるデンプンで、分子が多数結合した状態の炭水化物。体内で消化されるときには単糖まで分解されてから吸収されるので、単純炭水化物に比べて消化・吸収に時間がかかりますが、血糖値の上昇がゆるやかで、同じエネルギーでも体脂肪になりにくいといえます。
7.かしこい間食
 ダイエットを成功させるために、間食を補助的な食事と考え、1日の食事回数を増やす手段とすることです。食事の回数を分けると食事誘導性熱産生を利用できます。ただし、1日の総摂取エネルギーを食事と間食で配分し、間食の分が上乗せにならないように組み立てることが前提です。

 1日の摂取エネルギーを落としているときは、少量の食べ物で必要な栄養素を摂らなくてはなりません。間食としてすすめられるものは、3度の食事で摂りきれなかった栄養の補助になるようなものです。また、できるだけ低カロリーの食品を選ぶこともポイントです。牛乳やヨーグルト、野菜スープなどがその例です。食品の「カサ」を利用して満腹感を得たいなら、海藻類やこんにゃくなどの入ったサラダやトマト、ところてん、などもおすすめです。

8.スポーツドリンクやジュースは飲み方次第
 スポーツドリンクやジュース類は水分の供給源として役立ちますが、考えておかないといけないのが、スポーツドリンクやジュースなどに含まれている糖分です。減量のためのダイエットをしている場合、これらドリンク類に含まれている糖分が1日の摂取エネルギーのなかで意外に大きな割合を占めます。

 ジュースや清涼飲料(コーラなど)は一般的に10%くらいの糖分が含まれています。たとえば、500mlのペットボトルの場合、50gの糖分が含まれていることになります。糖質(炭水化物)は1gあたり4kcalのエネルギーを含むので、500mlペットボトル1本分に約200kcal含まれていることになります。これは茶碗約1杯分のごはんに相当します。減量中、水分補給を目的とするならば、ノーカロリーの水やお茶などがすすめられます。

 ただし、1時間以上の運動を行う場合は、エネルギー消費も大きくなるので、運動中や運動後の水分補給にスポーツドリンクを利用するのもいいでしょう。
スポーツドリンクには一般的に6%の糖分が含まれていて、500mlで30gの糖分、エネルギーは120kcalです。このエネルギーは考慮しなければなりませんが、脂肪燃焼を進める素材が含有されていたり、汗で失われたビタミン、ミネラル類も同時に補給できるようになっていたりします。スポーツドリンクは成分表示をチェックし、運動にあわせて上手に利用するといいでしょう。

運動時の水分補給の仕方
いつ?   運動30分位前  
運動中
運動後
200ml
100〜200ml/15〜20分   
100〜200ml
なにを? 温度    
糖度
浸透圧濃度

冷たいもの(10゜Cくらい)
2.5%くらい
アイソトニック
またはハイポトニック
*アイソトニック:体内の水分と同じ濃さのもの
*ハイポトニック:体内の水分より薄いもの。運動時に吸収が速いといわれている。

9.ダイエットに役立つサプリメント
 ダイエット中も食事をきちんと摂ることが大切ですが、不足しがちな栄養素を補ったり、またダイエットの効果をあげるためにも、サプリメントの利用が役立ちます。以下に具体的なケースを挙げてみましょう。

ダイエット中に役立つサプリメントといえば
 一般の人の食事で特に不足しがちな栄養素がビタミン、ミネラルです。微量栄養素ですが、体調を保つうえで欠かせない役割を持ち、また、代謝を円滑に進めるためにも必要なので、ダイエットにも重要です。すべてのビタミン、ミネラルについて1日の必要量が必ず摂れるように、マルチビタミン・ミネラルなどのサプリメントを補助的に利用するとよいでしょう。
体脂肪を効果的に落としたい
 体脂肪を落とすための基本は低カロリーの食事と運動です。このサプリメントを使えば減量できるというものはありません。しかし、この点を前提としたうえで、脂肪燃焼を促進する作用を持つサプリメントを運動前後に摂ることで、減量効果を上げるために役立ちます。
 ●ジンジャー(しょうが)
 辛味成分のジンゲロンに脂肪代謝を促進させる作用があります。
 ●大豆ペプチド
 筋肉づくりにも効果があるが、体内のエネルギー代謝を促進させる作用があり、体脂肪減少効果をもたらします。最近の研究では、運動後の疲労回復効果もあることが認められ、こうした複数の作用から、ダイエット効果をあげる可能性があります。
 ●ビタミンB群
 特にビタミンB1、B2、ナイアシン、B6は炭水化物、たんぱく質、脂質の代謝を促進させる栄養素なので(これがないと、エネルギーとして消費されない)、体脂肪燃焼に重要です。
 ●クエン酸
 人間の体にはエネルギーを生み出す代謝機能である「クエン酸回路」(TCAサイクルともいう)があり、これを活発にさせることによって糖質・脂質・アミノ酸がエネルギーに変換されます。
クエン酸はこのサイクルに不可欠な物質で、クエン酸が十分にあってこのサイクルが活発なほど、蓄積した体脂肪や乳酸(疲労物質)の分解が促進されます。また疲労物質の蓄積を防ぐことにより、長時間にわたって運動を継続することが可能になります。

 
疲労回復を進めたい
 ダイエットと運動を行っているときは、体調を維持するために、疲労をため込まないことが大切です。
 疲労回復に効果のあるサプリメントは、クエン酸、大豆ペプチド、ビタミンC、マルチビタミン・ミネラル(特にビタミンB群が疲労回復に有効)などです。不足すると体がだるくなったり、イライラしたりするカルシウムなどのサプリメントの摂取も大切です。

ストレスを軽減したい
 慢性的なストレスからつい食べ過ぎてしまうというケースが見られます。また、ストレス状態になると体内ではコルチゾル(筋肉の分解をうながすホルモン)が分泌されますが、このホルモンには脂肪の蓄積をうながす作用があります。
 食欲の暴走を避けるためにも、体脂肪を付きにくくするためにも、ストレスを少なくすることが大切です。ビタミンCマルチビタミン・ミネラルのほかに、アミノ酸やグルタミンなどのサプリメントにストレス軽減効果が期待できます。

 腸の調子を整え、便秘を解消したい
 腸の働きを健康に保つことは、体調の維持・増進にとても重要です。食事量が減ると食物繊維が不足しがちになり、腸の活動が低下し、便秘の原因にもなります。
 便秘が肥満の理由ではありませんが、腸の働きを高めて健康を維持することはダイエットにも大切なので、
食物繊維のサプリメントを補給することも役立ちます。

10.調味料やドレッシングのかしこい利用法
 ●濃い味を避け、薄味にする。
 濃い味の料理は食欲を増進するので、食べる量も多くなりがちです。また、利用利の味が濃いと、その味を中和するために主食のごはんやパンなどをより多く食べてしまいます。
 濃い味というのは塩分も多く含まれるので、体のむくみの原因になるばかりでなく、健康にもよくありません。

 薄味にしながらおいしく食べるには、ダシのうまみをきかせたり(糖質や脂質に代わる満足かんが得られます)塩や醤油の代わりに酢やかんきつ類(レモンやすだちなど)を使うといいでしょう。スパイスやハーブを使ったり(マスタードなどを使うと、脂質を減らしても美味しく食べられます)、のりやゴマなどの香ばしさを生かしたりした料理も薄味でおいしく食べることがてきます。
 
 ●ドレッシングはノンオイルのものに
 ドレッシングやマヨネーズには油が多量に含まれているので、サラダはノンオイルドレッシングやポン酢などを使うようにします。
 また、ノンオイルのものでも、味をよくするために糖分などが加えられているものもあるので、注意が必要です。出来れば自分で
酢、だし、レモン、スパイスなどを使ってドレッシングを工夫してみるといいでしょう。

 ●パスタに粉チーズをかけない
 バスタにふりかけるパルメザンチーズは高カロリーです。風味づけ程度であれば少しは構いませんが、大量にかけるのはやめましょう。
11.コンビニ食材・加工食品を上手に活用しよう
 ●コンビニ食材
 コンビニには主食となるものはもちろん、主菜となるおかず、副菜となる単品メニューも豊富にそろっています。すべてをコンビニ・メニューでそろえようとすると、揚げ物、脂身の多いバラ肉などを使ったもの、生クリームやバター、マヨネーズを多量に含んでいるものなど、脂質の多いものが多く、注意が必要です

 カップラーメンやディニッシュペストリーなどの菓子パンも
多くの油脂が含まれており、ダイエット・メニューにはふさわしくありません。「自宅でご飯を炊き、肉を焼いたけど、野菜が足りないというときに、野菜のお惣菜を選ぶ」など工夫しましょう

 ●加工食品
 缶詰:主菜に使える
 たとえば、いわしの缶詰は骨ごと食べられるので、たんぱく質だけでなく、カルシウムなどのミネラルも豊富に補給できます。ツナの缶詰は脂質の摂りすぎにならないように水煮のほうを選びましょう(油漬けと比べると、エネルギーが約1/4と低い)。

 冷凍食品:主食・副菜に使える
 ごはん、めん類の冷凍食品は、ダイエット中も必ず摂りたい主食を手軽に取ることができます。野菜類は、生鮮品と比べても栄養価があまり変わらないし、した処理も必要ないので、副菜として利用価値が高いといえます。

 レトルト類:主食、主菜、副菜など、さまざまな料理のバリエーションが豊富
 おでん、焼鳥、煮物などは主菜として、スープは具だくさんのものを選んで副菜として利用するといいでしょう。味付けが濃いものはつけ汁を切り、タレをできるだけ落とすようにしましょう。
 なかには脂質が多く高カロリーのものもあるので
成分表示を見ることも必要です。

12.ダイエット「停滞期」の対処法
 げんり減量のためのダイエットを始めて1〜2週間くらいはだいたい順調に体重が落ちていきます。そして3〜4週めになると、体重の減り方が少なくなったり、殆ど減らなくなってきます。この時期がいわゆる「停滞期」て゜す。
 
最初の1〜2週間で体重が減っているのは体脂肪が落ちているのではなく、
主に体内の水分の減少です。体には体脂肪を一定に保とうとする調節機能が働いていて、摂取エネルギーが不足すると筋肉を減らして基礎代謝を低下させ、なるべく体脂肪を使わないようになります。こうして体重減少の停滞が起こるのですが、適切なダイエットを行っていれば、体重の変化ではわからなくても、体のなかでは変化は起きているのです。

 特にダイエットと共に有酸素運動やウエイト・トレーニングを行っていれば、体脂肪が燃やされ、筋肉がついてくる変化が体のなかで確実に生じています。体重の変化としてもそれは現れてきますが、進歩の目安としたいのは体脂肪率のほうです(
体脂肪は落ちているいっぽうで、筋肉がついたために体重は変化が見えない場合もあるので)。
 
 最初の3〜4週めだけでなく、体重減少の停滞期はダイエットを続けるなかで何度も訪れますが、「停滞期」はあるものと考え、そこで
あきらめずに正しい食生活と運動を継続することです。

 体重や体脂肪率が数週間以上も変わらないままという場合は、ダイエットの内容をチェックしてみる必要があります。摂取エネルギーと消費エネルギーが釣り合っていたり、有酸素運動やウエイト・トレーニングを行っているとしたら、付加が不十分で体脂肪率の変化につながらない場合もあります。

 少し摂取エネルギーを低くしてみるか、有酸素運動やウエイト・トレーニングの強度や負荷を上げるなど、
消費エネルギーを大きくしてみるといいでしょう。