ハードワークに追われているあなたへ
仕事人間、これだけは知っておけ
Dストレスを吹き飛ばす”おしゃべりタイム”の利用法

 
昼下がりのオフィス街の喫茶店は、食事をすませてくつろいでいるサラリーマンやOLで溢れています。あちこちで話に熱中しているのはOLのグループで、OLたちの中には昼休みだけでは物足りないのか、会社に戻ってからでも暇をみつけては、湯沸し室や洗面所で、おしゃべりの続きをしている姿を目にすることも多い。
 
「無駄話で時間をつぶすくらいなら、もっと他にすることがあるだろう」と言う人もいるでしょうが、ちょっと我が身を振り返ってもらいたい。会社が終わった後、気のおけない同僚と一杯傾けながら、上司の悪口、ゴルフの自慢話、子供の進学、社内のOLの品定め等々と時のたつのを忘れて喋り捲ってはいないだろうか。
 
このお喋りは、けっして”時間の無駄”ではなく、医学的にみても精神衛生的にみても、ストレスの解消に十分な効果があると認められています。いろいろな悩みや問題を自分の心の中に留めておくと、不安が不安を呼ぶという悪循環に陥り、心と体を蝕んでしまうことが非常に多いのです。
 ところが、そういった悩みも言葉にしていまうと、意外とばかばかしいことに気がつき、急にすっきりすることがあります。また、他人に話しているうちに、頭の中で漠然としていたものが整理され、解決法がみつかる場合もあるます。
 人は他人に話を聞いてもらうときは、相手に答えを出してもらいたいということもありますが、ほとんどは無意識のうちに悩みや不安から逃れたいという気持ちがあるものです。だから、解決策が見つからなくても、他人に話したことで心が軽くなったという経験をした人も少なくないはずです。
 厚生省がまとめた調査でも、男女とも
「話を聞いてもらう」「人とお喋りする」がストレス解消法の上位を占めています。ストレス解消のためにも、社内のコミュニケーションをはかるためにも、1日に1時間くらいのお喋りタイムを作ってはどうでしょうか


E残業続きの体には、入浴中の読書が最適
 
日本人の風呂好きは世界的にも有名ですが、日本人の風呂に対する考え方は、体を洗うというよりも、体を休めるほうに力点がおかれていました。”アカを落とす”のは入浴の一部であって、”お湯につかる”ことに意義があったのです。
 最近は風呂の洋風化が進み、お湯につかることも、シャワーを浴びることも、同じようになってきたようです。体を洗うことはもちろんですが、それよりも
風呂の効用は肉体的にも精神的にも体を休めることにあることを、もう一度よく見直すべきでしょう。
 そこで、お勧めしたいのが、
ぬるめの風呂の中での読書です。軽い内容の本でも読みながら、じっくりつかってみることです。入り始めは少しぬるいと感じるくらいでも、人間の体は時間をかければ、それほど熱くなくても汗はかくものです。すおすると、熱い風呂とはまた違った気分のゆとりが生まれ、残業続きでたまった疲労とストレスが解消されてくるのです。
 風呂の中の読書がよく頭に入ると言われますが、医学的にみても、この方が長椅子に寝転がって読むより、はるかに体に良いのです。