ハードワークに追われているあなたへ
仕事人間、これだけは知っておけ
Kデスクワークに最適の栄養食とは

 
タバコの煙がたち込め、日も当たらず空気のよどんだオフィスで、一日中座りづめでデスクワークをするサラリーマン稼業ほど、健康にとって悪い商売もないといっても言い過ぎではないでしょう。
 人間の体は座ったままでいると、胃や腸、その他の臓器への血液の流れが少なくなり。血圧も下がってしまいます。脳に送られる酸素も不足しがちで、当然、脳の働きもにぶってきます。その結果、肩がこったり、全身のだるさを引き起こすことにもなります。
 簡単にいえば、
血のめぐりの悪さと精神的なストレスの二つが、慢性的な疲労感を生む原因になるわけです。また、血行の悪さは痔の原因ともなり、これはデスクワークの人に多い職業病ともいえるほどです。
 したがって、仕事柄、座ってばかりいる人は、生活そのものが体のバランスを崩すようになってしまっています。だから、せめて一日に数回は、そのバランスを回復させてやることが必要になってきます。それには、まず体を動かすことで、
昼休みとか午後の三時とか、きちんと時間を決めて体操などするといい。
 そして、さらに大切なのが食事の内容です。高栄養で低カロリーのものを意識的に摂るようにしたい。というのも、デスクワークはカロリーの消費が少ないので、摂り過ぎると肥満の減因となるからです。また、栄養価の高いものを食べるというのは、脳細胞の働きを活性化させるためです。
 栄養のあるものというと、すぐにステーキとか焼肉を連想しますが、あれは高カロリーではあっても高栄養の食事ではありません。ここを勘違いしている人が意外に多いのです。
栄養を摂るためには数多くの食品をバランスよく摂ることで、肉だけとか野菜だけに偏るのは良くありません。栄養学的にみると、人間は一日に30種類の食品を摂るのが理想ですが、実際には15種類くらいしか食べていないものです。
 そこでお勧めしたいのが
幕の内弁当です。値段にもよりますが、普通のものは、それほど高価なおかずが付いているわけではありません。しかし、魚、煮豆、卵など10数種類の食品をバランスよく摂ることができる食事なのです。そのほかには、野菜サンドに牛乳、ざるソバにダシ巻き卵に野菜サラダ(とくにトマトやピーマンなどの緑黄色野菜)といった組み合わせが、栄養学的にみた低カロリー、高栄養の代表的な食事です。
 これに、おからやヒジキと豆の煮物などの豆製品をくわえると、デスクワークで神経をすり減らしているサラリーマンにとって格好の昼食となります。

L冷房に弱い人はビタミンEを補給しろ
 
夏になると、いわゆる”冷房病”にかかる女性が多い。冷房の効きすぎによる体の変調なのですが、この”冷房病”は女性ばかりがかかるとは限りません。男性にも冷えに弱い人はけっこういるものです。
 そうした人は体が冷えると、すぐに血管が緊張して細くなり、血行が悪くなる体質なのです。夏でもオフィスで半袖ではいられない人は、ぜひビタミンEを摂ってください。
 
ビタミンEは、老化を防ぐビタミンとして知られているように、血管の弾力性をいつまでも保つという働きがあります。また、ビタミンEに含まれているトコフェロールという成分が、血管内にコレステロールが付着するのを防いだり洗い流してしまう効果もあります。したがって、ビタミンEは手足の先などの末梢血管の血液の流れをよくするから、冷房の攻撃から身を守るのに役立つのです。
 ビタミンEはビタミン剤として売られていますが、できることなら自然の食品から摂るほうがいいでしょう。少し値は張りますが、鶏の卵にビタミンEを入れたものなどもありますので、そういったものを利用してみてはどうでしょうか。

M現代人にとってのサウナ風呂の効用

 現在、サラリーマンの大半は会社のオフィスはもちろんのこと、通勤の電車やバスもほとんど冷暖房化され、家でもエアコンの効いた部屋で暮らしているのではないでしょうか。しかし、快適な生活が送れるようになったのは良いことですが、それと引き換えに自然の気候の変化に対する抵抗力を失ってしまっていることを忘れてはいけません。
 
人間は暑さ、寒さを経験しながら、自然に適応する能力を身につけていきます。冬は寒さに耐え、夏の紫外線の強さに日焼けしながら肌は鍛えられる。肺や気管支の粘膜も、冬の冷たい空気や夏の暑く湿った空気を吸うことで強くなるのです。
 エアコンで管理された中で生活していると、皮膚や肺などが鍛えられないため、季節のかわり目になると風邪をひいたり、体の不調を訴えたりする人が増えています。そうした生活をしている人は、ときどきサウナに入るようにするといい。
 
汗をびっしょりとかき、ほてった体を冷たい水に浸けることで皮膚は引き締まり、肺や気管支は暑く湿った空気と冷たい空気を交互に吸うことで抵抗力がついてくるのです。心臓に持病があったり、高血圧でないかぎり、サウナの効用をもう一度見直してみたい。