食べ物、食べ方でこんなに違う
(29)ノンカロリーの代用甘味料で減量を期待する誤り ダイエットのために砂糖を摂ることをやめて、砂糖が必要なときは飲み物にも料理にもノンカロリーの代用甘味料を使う人が増えています。たしかに代用甘味料は、砂糖に比べるとほんのわずかな量で甘味が出てきますが、問題は味が独特で砂糖に比べてしつこいということです。所詮代用品ですから、自然の甘味に慣れた舌は欲求不満になり、必ず飽きがきます。その結果、砂糖にUターンしてしまう人も出てきます。
また、代用甘味料に慣れた人は、カロリーが低いという安心感もあって、だんだん使用量が増えていきます。いくらカロリーが低いといっても、摂りすぎてしまえば代用甘味料にかえた意味がなくなってしまいます。もちろん砂糖は、ダイエットのためにも健康のためにも、摂らないにこしたことはないのですが、突然止めてしまうとその反動は大きい。だから、代用甘味料に換えるにしても砂糖を少量あわせて使うといいでしょう。
ふつう、コーヒーや紅茶を飲むときに10グラムの砂糖を入れたとすると、砂糖は1グラムにして、残り9グラム分を代用甘味料にすればいい。そうすれば、砂糖の自然な甘味もあるので欲求不満も解消されるし、代用甘味料を入れすぎるということもなくなるでしょう。
(30)カロリーの少ない食事を続けていると、逆に太ることになる
ダイエットをしている人は、できるだけカロリーを抑えた食事を心がけています。しかし、カロリーを少なくすれば、痩せるというものではありません。
たとえば、1日に1200カロリーしか摂らないとします。それでも、普通の生活をしていれば、それだけのカロリーは消費します。そうなると、残りわずかなカロリーで生命維持の働きをしなければならなくなります。つまり、新陳代謝に必要なカロリーを制限することになってしまい、髪の毛の伸び、爪の伸び、コレステロールの合成量などが減っていくのです。
コレステロールは肥満の敵といわれていますが、実際は生命の維持に必要なホルモンをつくる大事な働きを持っています。摂取カロリーを減らすと、そうした働きもにぶくなりますから、ますます意欲が減退し、体が動かなくなってしまいます。
するとカロリー消費も減り、その一方、ごくわずかなカロリーで代謝できる体になっているため、カロリーの余剰ができて、結果としてカロリーをわずかしか摂っていなくても体重が減るどころか、反対に太ってしまうということになるのです。ただ、食べないだけがダイエットではないことを十分心してください。
(31)ダイエットは、デザートを豪華にすると効果テキメン
太りすぎでダイエットしようと決めると、まず誰でもが食事をコントロールすることから始める。そして、カロリー計算をするとどうしても献立が似たようなものになってしまいがちです。
そうなると、いつも同じものを食べているような気持ちになり、満足感も、そしてもちろん満腹感もなくなってしまいます。禁煙した人が、しばらくの間は口さびしくて、ガムをかんだり、何か食べないとイライラ落ち着かないように、ダイエットを始めた人も同じように口さびしくていられなくなります。
口さびしいと言っても、ダイエット中だから、禁煙をしている人のように何か食べるわけにはいきません。そして、欲求不満が高じてきて、ダイエット作戦もあえなく挫折ということにもなりかねない。つまり、そういうダイエットはどこかに無理があるのです。本当の意味での満足感が食生活にないと、ダイエットを続けるのはむずかしいのです。
そこで解決策として、食後のデザートを豪華にすることです。ここで豪華といった意味は、1つには精神的な満足感を得るために、家族や友人と楽しく語らいながら食べるということが含まれています。ダイエットは決してストイックなものであってはならないし、楽しく食べなければストレスはたまる一方です。もう1つはケーキを食べなさいということです。もちろんケーキといっても、生クリームやバターを使った物ではありません。野菜を材料にしたケーキ、たとえばニンジンのチーズケーキとかパンプキンケーキなどです。
砂糖は使わずに、またバターなども量を減らしてたものを奥さんに作ってもらうのです。こうすれば、見た目は普通のケーキと変わらないため、甘いものが食べたいという精神的な欲求を満たすこともできますし、なおかつカロリーを制限された食事の中で不足しがちなビタミンも補うことができるので、満足感と満腹感の両方を満たすことができるわけです。
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