なめらか生活応援隊

関節の痛みや炎症をやわらげる
★グルコサミン
こんな症状は
変形性膝関節症の疑いが・・・・・・。


 ・しゃがむのがつらい

 ・和式トイレが使いづらい

 ・階段の上り下りがスムーズにいかない

 ・正座ができない
 
 ・座ったり立ったりするとき支えがいる

 ・平地を歩いても膝が痛む

 ・膝が腫れることがある
 
 ・膝の痛みで目が覚める など


膝関節の軟骨は加齢とともにすり減っていく !

45歳をすぎたころから膝に痛みを感じる人が増加
 
現在、変形性膝関節症の患者さんは全国に約720万人と推計されます。45歳〜50歳くらいから痛みを感じる人が増え、65歳以上の人では男性の約16〜17%に対して、女性の約36〜37%に変形性膝関節症がみられます。しかし、今のところどうしてこの病気が女性に多いのかは、よくわかっていません。
 変形性関節症がおきる部位は、圧倒的に膝が多いですね。膝の関節は、ほかの関節に比べて体重がかかりやすく負担が大きいので、発症しやすいのでしょう。股関節や手指の関節に痛みがおきる人もいます。
 膝痛の場合は、しゃがめないので、和式トイレが使えない、階段の上り下りがつらい、正座ができないとうったえる方が多くみならます。症状が悪化すると、歩くだけで膝が痛んだり、夜中に痛みで目が覚めることもあります。

関節症で治療をうけている患者数は年々増加の一途をたどっている。厚生労働省の2002年の調査では年齢が高くなるほど、患者数は増え、特に女性に関節を患う人が多いことがうかがえる。加療してない人たちはこの数倍〜数10倍ともいわれる。

何らかの原因で軟骨がすり減り炎症が起きて痛む
 変形性膝関節症とは関節の内部でクッションの役割を果たしている軟骨がすり減って、骨と骨とが直接こすれ合うために炎症がおきて、痛みが生じたり水がたまったりする関節炎です。
 軟骨の表面は本来、氷よりもツルツルしているくらいなめらかなものです。それが、何らかの原因で表面にひっかかりができて毛羽立ってくると、磨耗が生じて軟骨がしだいにすり減っていきます。
 以前は、加齢や関節の酷使、過体重などが、軟骨の磨耗を招いていると考えられていました。もちろん、それらも原因のひとつであることは否定できません。しかし、最新の研究によると、
体内の一酸化窒素(NO)が軟骨のDNAを壊して、軟骨細胞がゆるやかに死んでいくプログラムが働き始めることがわかってきています。しかし、何がきっかけで、こういったメカニズムが動き出すのかはよくわかっていません。
 ともあれ、一度軟骨が傷ついてしまうと、関節に負担をかけるほどの使いすぎや過体重は、軟骨の摩擦を大きくして症状を悪化させます。


グルコサミンは、軟骨の材料となっている物質
 ブドウ糖とグルタミンというアミノ酸から作られるグルコサミンは、人間や動物の体内で合成される「アミノ糖」の一種です。
 このグルコサミンから、体内の保水力を高めるヒアルロン酸やコンドロイチン硫酸といったムコ多糖類が、体内で合成されます。このムコ多糖類は粘り気があることから、俗に「ネバネバ物質」ともよばれています。このネバネバ物質に、さらにたんぱく質が結合したものが「プロテオグリカン」とよばれている物質で、これが軟骨や皮膚を形づくっています。
 軟骨や皮膚の材料となるグルコサミンは、人間の体に欠かすことができないものですが、加齢にともなってその合成能力が低下します。
特に40歳以降の女性に必要な量のグルコサミンが合成できないと、軟骨や皮膚に悪影響が出てきます。
 グルコサミンは、エビやカニといった甲殻類の殻のキチン質に含まれていますが、人間はキチン質を消化吸収することができません。そのため、グルコサミンの形で摂るには、サプリメントなどを利用するとよいでしょう。

グルコサミンで、関節の痛みがやわらいだ!
 
手術をすすめられていた人が半年間の摂取で改善
 78歳の女性ですが、長年膝の痛みに悩まされていて、グルコサミンのサプリメントを摂取するようになって、半年間ぐらいでだいぶ痛みがやわらぎました。元気になって、山に山菜を取りに行けるまでに回復したのです。
 
変形性膝関節症の痛みに悩まされている方の10人中9人くらいは、グルコサミンの摂取によって痛みが緩和していると思います。膝に水がたまって骨膜炎を起こしている方のなかには、グルコサミンを摂取しても水が引かない場合もあるのですが、こういった方は10人に1人くらいです。
 部位別では、膝や股関節の痛みは効果が得られやすいのですが、指の関節は効き目が弱いように思われます。もっとも、手指の関節は安静を保ちにくいので、その影響が大きいかもしれません。
 グルコサミンは軟骨の材料となる物質ですから、
摂取によってすり減った軟骨そのものが修復・再生している可能性があります。しかし、軟骨はレントゲンに写らないので、この効果を証明するのはむづかしいのです。
 また、グルコサミンには消炎・鎮痛効果もあるので、両方に働き痛みが緩和されたり、水がたまりにくくなっていると考えられます。

長期間摂取しても副作用はない
 痛みを感じる度合いというのは個人差がありますから、他人と比較するのは意味がありません。しかし、泣きたいくらい痛いとか、顔をしかめるくらいの痛みだとか、自分の中で痛みの尺度がありますよね。鎮痛剤とグルコサミンの効果を比較すると、数カ月以内の期間では鎮痛剤のほうが効果が高いのですが、2年間という長い期間で比較すると、消炎・鎮痛効果はおなじくらいだとわかりました。
 鎮痛剤は薬剤ですから、長期間にわたって飲み続けると副作用が心配です。その点、
グルコサミンは食品ですから、安全と考えられれます。
 40歳代からは食事の一部として摂り始めると、変形性関節症の予防になります。

関節軟骨がすり減ってしまうと、関節全体を包み込んでいる関節包や、じん帯に炎症が起こり痛みが生じる。
さらに進行すると関節液が過剰分泌して関節包が腫れて、炎症部分を圧迫。痛みは激しくなり、関節包に水が溜まったりして抜くことに。この悪循環がさらに症状を悪化させる。
早い内にグルコサミンで関節軟骨を修復・改善させることが重要
関節の健康維持に役立たせるグルコサミンの摂り方

スポーツ障害や腰痛にも有効3回くらいに分けて摂取
 1日に1500mgくらいの摂取が必要。血中濃度を一定に保つためには、1日量をまとめて摂取するよりも、3回くらいにわけてこまめに補ったほうが良いでしょう。
 薬剤ではありませんから、効果がでるまでには時間がかかります。また、個人差もありますが、だいたい
最低でも6〜8週間くらい摂取すると、関節の痛みがやわらぎます。
 副作用はほとんどありませんが、たまにお腹が張ったり、ガスが出たりする場合などがあります。お腹が張って苦しいときは、摂取量を減らすと良いでしょう。過剰症の心配も、ほとんどありません。
 摂取する期間ですが、加齢とともにグルコサミンの合成能力が低下することを考えると、サプリメントの摂取は防波堤のように働いていると思われます。ですから、関節痛を予防する意味合いで、ずっと続けるほうがよいでしょう。
 また、グルコサミンは、変形性膝関節症に限らず、スポーツによる関節炎や外傷性の関節炎、椎間関節性の腰痛にも改善効果が確かめられています。
グルコサミンの美肌効果
 保水成分としてよくしられているヒアルロン酸は、体内でグルコサミンから合成されます。皮膚の真皮は、コラーゲンやエラスチンと、その隙間を埋めるヒアルロン酸を主体としたプロオグリカンで構成されています。1gで約6リットルもの水分をためこむことができるといわれるヒアルロン酸は、加齢とともに合成能力も低下しますが、グルコサミンを補給することで、肌の保湿力を高めることができます。

食品としても安心・安全な成分
 グルコサミンのサプリメントは、エビやカニの殻から抽出された原料を精製したものですから、こういったものにアレルギーのある人は利用できないのか?結論から言えば、まったく問題がありません。グルコサミンはたんぱく質ではないので、アレルギーを引き起こすアレルゲンにならないと思われます。
 しかし、エビ・カニアレルギーの心配のある方は、事前に医師とよく相談されてから使われたほうがいいでしょう。

筋力トレーニングを組み合わせると、さらに効果的
 変形性膝関節症の方は、大腿四頭筋(太ももの前側の筋肉)を鍛えることで、膝への負担を減らすことができるので、痛みの緩和に役立ちます。
 痛みが強いうちは無理をする必要はありませんが、症状がやわらいできたら、筋力トレーニングに取り組んでみて下さい。運動には関節の柔軟性を保つ効果もあります。筋力トレーニングは、専門医や運動指導士の指導を受けてください。


膝関節の症状を改善する運動
痛みのないときに、休みながらゆっくりと、正確な動きを心がけてやってみましょう。
A.
仰向けに寝て膝を伸ばし、片足を床から20〜30センチゆっくり持ち上げる。
そのまま5秒くらい静止したらゆっくり下ろす。左右10セットくらい繰り返す。
B.
仰向けに寝て、両足で枕をはさんで力を入れる。5秒たったら力を抜く。
これを10セットくらい繰り返す。
C.
横向きに寝て、膝を伸ばしたまま、片足を30度くらいまでゆっくり上げる。
5秒くらい静止したら、ゆっくり下ろす。
これを10セットくらい繰り返す。
 
コンドロイチン硫酸もネバネバ物質
 グルコサミンから合成されるコンドロイチン硫酸は、ネバネバ物質(ムコ多糖類)のひとつ。組織事態がスポンジのような構造で、高い保水力があります。軟骨をつくる材料になるので、コンドロイチン硫酸の摂取も関節の痛みの緩和に役立ちます。
なめらか生活応援隊