体脂肪Q&A
 
 体脂肪を落とすために、体脂肪の知識をつけていきましょう。体脂肪がつく、そして減るメカニズムを知って、かしこくダイエットを進めていきましょう。


1.そもそも体脂肪とは何か?

2.体脂肪はどうして増える?

3.太りやすい体質ってある?


4.肥満は遺伝する?

5.脂肪が「燃える」ってどういうこと?


6.「隠れ肥満」って何?

   肥満の判定法

7.体脂肪率の正確な測り方は?

8.太りやすい生活習慣とは?

9.脂質は徹底的にカットしたほうがいい?
   体脂肪の役割

10.基礎代謝って何?

11.女性は男性よりも太りやすい?

12.年をとるほど太りやすくなる?

13.部分やせはできないって本当?

14.体脂肪を落とすためには有酸素運動だけ行えばいい?

15.体脂肪を落とし、筋肉をつけるためのポイントは?

16.ウエイト・トレーニングを行うと、筋肉ムキムキになってしまう?

1.そもそも体脂肪とは何か?
 人間の体には余分なエネルギーを脂肪として蓄えようとする働きがあります。
脂質は1gあたり9kcalの熱量があるので、エネルギー源として蓄えておくのに適した栄養素なのです。
摂取するエネルギーが不足したときに備え、生命や日常活動が
維持できるように体に蓄えておく、それが体脂肪のゆえんです。
 体脂肪率は男性が15〜20%、女性で20〜25%が健康的な標準とされています。体脂肪がつきすぎてしまう、いわゆる肥満は糖尿病、高血圧、心肥大、高脂血症、通風など、さまざまな病気の誘因になるので予防することが大切です。

2.体脂肪はどうして増える?
 体脂肪が増えるのは、摂取エネルギーと消費エネルギーの収支がプラスになること、エネルギーの摂り過ぎにによって起こります。その余剰のエネルギーが脂肪に変わって脂肪細胞に蓄えられ、体脂肪が増えていくのです。

 食事をすると、血液中のブドウ糖が増えて血糖値が上昇します。すると血糖値上昇に合わせ、すい臓からインシュリンというホルモンが分泌されます。インシュリンはブドウ糖を体内の細胞に送り込んでエネルギーとして活用させ、血糖値を下げます。同時に、脂肪細胞や肝臓にブドウ糖を取り込ませ、中性脂肪の合成を活発化させます。
さらにインシュリンには脂肪細胞で脂肪の合成を促進するだけでなく、すでに蓄えられている脂肪の分解を抑制する働きもあります。
 ほかにエネルギーは収支が取れていても「高脂肪・低炭水化物食」を摂っていると、体脂肪が増えるといわれています。


3.太りやすい体質ってある?
 小食なのに太りやすい人、逆に大食いしているのに太っていない人がいます。この体質の違いは遺伝的な要素が強いと考えられていますが、まだ十分に解明されていません。

 解明されている一つとして、
エネルギー代謝(食べたものなどをエネルギーに変換する)能力体熱産生があり、肥満に関係していると考えられています。エネルギー代謝の指数として食後の酸素消費量の増大を測る方法がありますが、この酸素消費量の増大を食事誘導性熱産生といいます。食べ物を消化・吸収するのにエネルギーが使われ、その過程で熱が生じるのです。この食事誘導性熱産生の低い人は体質的に太りやすいといわれています。

 もう一つ脂肪細胞の数の問題です。最近の研究で大人になっても脂肪細胞の数が増えることがわかってきましたが、この数が大きく増えるのは胎児期と乳幼児期と思春期の3回です。この3回の時期の食生活(胎児期は母親の食生活)などによって脂肪細胞の数が決定されます。大人になっても脂肪細胞は増えるのですが、脂肪細胞の数がもともと多い人はその脂肪細胞の一つひとつが大きくなるので、より太りやすい要因を抱えているといえます。
4.肥満は遺伝する?
 脂肪細胞や体熱産生、代謝能力など、肥満には遺伝的な要素があります。しかし、肥満の最大の原因は遺伝ではありません。肥満の原因のうち30〜40%が遺伝、60〜70%が生活環境だといわれています。

 子供の肥満は、遺伝よりも、親が
高カロリー食を好む嗜好や運動不足といった、太りやすい生活環境下で育つことが最大の原因といえます。両親が太っているからといって不安になることも、またそれを言い訳にして「太っても仕方がない」と思うこともないのです。

5.脂肪が「燃える」ってどういうこと?
 食事制限だけに頼ったダイエットをしても、それほど体脂肪は落ちません。体脂肪を燃えやすくする食品を食べたとしても、食べるだけで脂肪が燃えていくことは考えにくいです。エネルギーの枯渇状態を作り出して体脂肪が分解されるのを待つだけでなく積極的に脂肪を燃やす「運動こそがダイエットを効果的に進めるポイントです。

 運動する、ということは筋肉がエネルギーを消費することです。体内に蓄えられている脂肪やグリコーゲン(エネルギー源)を水と炭酸ガスに分解し、その際に生まれる熱を利用し、エネルギーを作るのです。脂肪がエネルギーの材料となって減っていくことが脂肪の「燃焼」です。筋肉はガソリンとなる脂肪やグリコーゲンを燃やすエンジンというわけです。筋肉を減らすダイエットをすすめないのは、
筋肉が減れば、脂肪を燃やしてくれるエンジンが弱小化してしまうからです。

6.「隠れ肥満」って何?
 体重は重くないし、見た目もほっそりしているのに体脂肪率が高い人のことを「隠れ肥満」と呼んでいます。体は細くても、筋肉が少なく、体脂肪の割合の多い人です。
 @上半身肥満(りんご型肥満):腰部を中心とした肥満で、男性や更年期以降の女性に多い。ほっそり見えてもおなかが出ている「隠れ肥満」もこれにあたる。
 A下半身肥満(洋梨型肥満):太ももやおしりを中心にした肥満で女性に多い。
 また、上半身肥満は「皮下脂肪が蓄積した肥満」と「内臓脂肪型肥満」に分類されますが、やっかいなのは後者です。不適切なダイエットとリバウンドを繰り返した女性や、運動不足でおなかの出た中高年の男性に、この内臓脂肪型の「隠れ肥満」が多いといわれます。

内臓脂肪とは胃や腸などの周辺についた脂肪のこと。臓器を保護するためにある程度必要なのですが、多すぎると内臓(脂肪肝は肝臓が粒状の脂肪に覆われた状態)に付着し、中性脂肪を高め、さまざまな疾患を引き起こす原因となります。
 ただ皮下脂肪は一度ついてしまうとなかなか取れないのに対し、内臓脂肪はつきやすいが運動などで消費されやすいという特徴があります。
肥満の判定法
1.体格指数法
 「標準体重」よりどれだけ体重が多いかで肥満を判断するもので、「標準」とされる数値がさまざまあることや、これらは単に大人数の集団の平均値をとったものが多く、医学的に望ましい数値ではないこと、この判定法では身長と体重しか考慮されず、体脂肪は反映されない欠点がある。

2.BMI法
 WHO(世界保健機構)が肥満の判定基準とするBMIという体格指数から判断するもの。
 
BMI=体重(kg)/身長(m)/身長(m)
 日本肥満学会でもこの数値を基準とし、
18.5以上25未満を普通、25以上を肥満としている。
 しかし、この判定法も体脂肪率が考慮されていないので、筋肉が多くて体重が重い場合も「肥満」となる可能性がある。


3.ウエスト・ヒップ比
 欧米などでよく用いられている方法で、ウエストとヒップのサイズ比を目安とするもの。
 
ウエスト・ヒップ比=ウエスト(cm)/ヒップ(cm)
 この数値が女性の場合は0.8以上、男性は1.0以上で上体肥満とされている。ただし、体型の違う日本人は1.0以上が要注意、1.2以上で危険と考えるべきだといわれています。
 また、ウエスト・ヒップ比に関係なく、ウエスト・サイズが女性で90cm、男性で85cmを超えると上半身肥満の疑いがあるとする。

4.体脂肪測定法
 ●皮下脂肪厚法
 キャリパー(皮脂厚計)という器具を使って皮下脂肪をはさみ、この厚みから肥満度を判定するもの。簡便だが、測定方法によって誤差が生じやすい(皮膚のはさみ方など技術を要し、また測定時の姿勢も重要。さらに、皮下脂肪の厚い人は測りにくく、測定結果にバラツキが大きい)。
 ●水中体重法
 体脂肪と他の身体組織の密度の差を利用して体脂肪率を求める方法で、大きな水槽の中に全身を沈めて体密度を測る。数値の信頼性は最も高いが、特殊な測定器具が必要なことや、本人の身体的負担も大きいことから簡単に実施できない
 
●体脂肪計(生体インピーダンス方式)
 最近普及してきた体脂肪計付きのヘルスメーターや両手でにぎって測るタイプの器具。脂肪が電気を通さない性質を利用し(筋肉など水分を含む組織は電気を通す)、体内に微弱な電流を流し、その電気抵抗の数値をもとに体脂肪量を推測するもの。ただし、体内の水分量や血流量の影響を受ける(水分が多いと体脂肪は低め、発汗後など水分が少ないと高めになる)ことや、内臓脂肪の量は測定しにくいなどの問題点がある。

7.体脂肪率の正確な測り方は?
 体脂肪率の測定法として、現在最も普及している生体インピーダンス法について説明しましょう。
 インピーダンスとは電気抵抗性のことで、体全体を一つの抵抗体と考えて、脂肪のつき方によって抵抗が変わる(筋肉や内臓には水分が含まれているので電流が流れやすいが、脂肪のように水分が少ないと流れにくい)ことを利用して測定する方法です。

 体に微弱な電流を流して電気抵抗(電気の通りやすさ)を測り、あらかじめコンピューターに組み込まれた計算式により体脂肪率を計算するものです。
 正しく測定するために、以下の点に注意しましょう。

1.激しい運動の後は避ける
 運動すると汗をかき体内の水分量が減るので、電流が流れにくくなります。つまり、実際よりも筋肉などの脂肪以外の量が小さく見積もられ、体脂肪率が高めに測定されます。

2.正しい姿勢を保つ
 腕や脚を曲げた状態で測ると筋肉の断面積が大きくなり、脂肪以外の量が多めに計測されてしまいます。このため電気抵抗が弱くなり、体脂肪は実際よりも低めに計測されます。体重計と一体型のものに乗る場合は脚をまっすぐにして立つこと。両手でにぎるタイプは腕を前へ伸ばした姿勢をとるようにしましょう。

3.測定時間帯は夕方以降に。就寝前がベストタイミング
 体内の電気抵抗も1日のなかで変動します。これは体内の水分が移動するためです。立っている(活動している)間は水分が下半身に集中しますが、寝ている状態では全身に均等にならされます。
つまり起床直後では、電流が主に流される下半身の水分が不足しているので、実際よりも体脂肪が高めに測定されてしまうのです。1日のなかで変動があるにせよ、毎日同じ機種の計器で、同時刻に、体重とともに測り、変化を見ていきましょう。


4.食後すぐの測定も避ける
 食後は食べた物を消化しようと、血液が胃のまわりに集中しています。血液も体内の水分の一部なので、上半身に水分が集中することになり、電気抵抗は強くなって体脂肪は高めに測定されます。食後の場合、2時間以上経ってから測定するようにしましょう。

5.足の裏を清潔にし、裸足で測定する
 乗るタイプの体脂肪計の場合、踵の電圧が正確に把握できないと電気抵抗に誤差が出てしまいます。踵の位置はしっかり電極のある位置に合わせて乗ること。踵が角質化している人は、電極のところを水で濡らしておきましょう。
8.太りやすい生活習慣とは?
 太ってしまう原因はただ一つ、摂取エネルギーのほうが消費エネルギーよりも多いからです。その理由は毎日の食事パターンにあります。以下に挙げるような肥満につながりやすい生活を送っていないか、自分の生活習慣をチェックしてみましょう。

 ●朝食を食べない
 朝食を抜くと前日の夕食からその日の昼食まで、かなり長い時間空腹が続きます。食事の間隔があくと食べたものの吸収がよくなり、体脂肪がつきやすくなります。朝は一日のスタートですから、エネルギーを補給し、体温や血糖値を上げて脳の働きを活発にさせなければなりません。

 ●食事回数を減らして「まとめ食い」をする
 食事回数が減ると、そのあとで食べる食事量が増えがちになるだけでなく、体脂肪として蓄えられやすくなります。また、食事回数か゜゛減ると食事時間も不規則になりがちです。毎日食事時間を決め、それ以外は食べないようにするほうが、食べる量をコントロールしやすいといえます。

 ●早食いをする
 満腹を知らせる脳の中枢は食べ始めてから20分経たないと刺激されません。早食いすると満腹中枢が刺激されないうちに食べ過ぎてしまっている可能性があります。ゆっくりよく噛んで食べること。噛む回数を多くすることで満腹中枢がより刺激されます。

 ●夜遅く食べる
 夜は「あとは寝るだけ」ですから、エネルギーの消費量が落ちます。そのうえ人間の体は夜になるとエネルギーを体脂肪として蓄積しやすくなるため、夜9時以降はあまりたべないほうが望ましいといえます。特に甘いものは消化・吸収も早く、それだけ脂肪に変わりやすいので、避けた方がよいでしょう。

 ●「ながら食い」をする
 テレビを見ながら、新聞を読みながら、などの「ながら食い」は、無意識のうちに食べ過ぎている可能性があります。
 
 ●「ヤケ食い」に走る
 いやなことがあったり、人間関係のストレスからヤケ食いに走る人がいますが、こういうときはアルコールや甘いものなど、高カロリーな食べものに手を出しがちです。精神的に高揚しているために、食欲の制御もききません。ストレスの気晴らしはできるだけ運動や別の趣味で発散するようにしましょう。

 
●家でゴロゴロ、運動不足
 運動不足は体内のエネルギーの余剰に直結します。このタイプの人は平日は時間がないことを理由に運動をしないだけでなく、休日もゴロ寝ですごしてしまう傾向にあります。まとまった運動の時間がとれなくても、エスカレーターのかわりに階段を使う、バスに乗らずに歩くなど、日常のちょっとしたことで運動不足は解消できるものです。

9.脂質は徹底的にカットしたほうがいい?
 脂質の摂取をいくら少なくしても、総摂取エネルギーが消費エネルギーよりも上まっていれば、体脂肪を落とすことは出来ません。ただし、脂質は炭水化物やたんぱく質などの栄養素と比べて1gあたりの熱量が多いので、脂質の摂取を控えることで効率的に摂取エネルギーを抑えることはできます。

 注意しておきたいのは、脂質の摂取量を減らしすぎないこと。1日の総摂取エネルギーのうち20〜25%を脂質(特に、後述の「必須脂肪酸といわれるもの)から摂ることが理想とされています。

 脂質を減らしすぎると、肌が乾燥したり、髪が痛んだりします。脂質はホルモンの材料になったり、ビタミンA、D、Eなどの脂溶性ビタミンは脂質といっしょに吸収されるので、これらの栄養素を取り込むためにも必要です。

 脂質にもいくつかの種類があり、なるべく摂らないほうがよい
脂質(1)もあれば、必須脂肪酸(2)といって健康維持に欠かせない役割を持ち、食品から摂らなければならないものもあります。ダイエット中も適切な種類の脂質から、適量摂ることが大切です。

(1)飽和脂肪酸といわれる肉の脂身やバター、乳製品などに含まれる脂肪、あるいはマーガリンなどに含まれるトランス型脂肪酸(水素添加処理した脂肪)の摂りすぎは心臓血管系の病気などのリスクを高める原因になります。

(2)リノール酸、アラキド酸、リノレン酸の3つ。ホルモンの合成など体内で重要な働きを持つが、人体内では合成されず、食品から摂取する必要があるもの。オリーブ油やキャノーラ油といった植物油、ナッツ、鮭やイワシといった
魚の脂肪などに多く含まれています。
体脂肪の役割
 「肥満」とは体脂肪が多いことですが、体脂肪そのものが悪いのではありません。少ないほどいいというわけではなく、体脂肪は体を守るために重要な役割を果たしています。

 @備蓄エネルギー
 体脂肪1kgは約7200kcal分のエネルギーに相当する(脂質1gは9kcalで、体脂肪は約20%が水分であることから)。摂取したエネルギーのを体内に蓄え、必要なときに放出するシステムは、人類にとって長い飢餓の時代を生き延びるための重要な機能だった。
 A断熱・発熱作用
 気温が低いときも体温を一定に保つ。
 B内臓の保護
 クッションの役割を果たし、外部からの衝撃に対して内臓を守る。
 C免疫力の維持
 体脂肪が少なすぎると免疫力が低下し、風邪などの病気にかかりやすくなる。
 Dホルモンの生成・維持
 女性の場合は妊娠・出産に備える(胎児の成長、妊娠・出産という過激なストレスに対し母体を守るなど)ために一定量の体脂肪の維持が17%程度に達したとき生理が始まる。体脂肪率が低すぎると卵巣機能が正常に働かず、生理不順や無月経になるなどの問題が生ずる。

10.基礎代謝って何?
 人間は静かに寝ていても、ただ生きているだけでエネルギーを消費しています。この生命維持に必要な最低限のエネルギー消費量を「基礎代謝」といいます。基礎代謝量は体重、年齢、性別によって異なります。一般的には1000〜1600kcalとされており、そのうち約1/3が心臓の活動や呼吸、体温維持などに使われ、2/3が筋肉などの活動によって消費されます。ですから基礎代謝が高い体はイコール太りにくい体質ということになります。

 基礎代謝を高くするポイントは、その消費エネルギーの半分以上を占める筋肉です。筋肉量の多い人は基礎代謝が高く、筋肉が減るほど安静時代謝は低くなり、太りやすくなります。

年 齢 男 性 女 性
基礎代謝
基準値
基礎代謝量 基礎代謝
基準値
基礎代謝量
kcal/kg/日 kcal/日 kcal/kg/日 kcal/日
15〜17 27.0 1,610 25.3 1,300
18〜29 24.0 1,550 23.6 1,210
30〜49 22.3 1,500 21.7 1,170
50〜69 21.5 1,350 20.7 1,110
70以上 21.5 1,220 20.7 1,010
基礎代謝量は基準体位の体重を掛け合わせて算出しています。
30歳男性で体重65kgの人の場合
22.3X65kg=1449.5kcal


11.女性は男性よりも太りやすい?
 女性にはホルモンの働きから、体脂肪が増えやすい時期が3回あります。1回目が思春期、2回目が妊娠出産期、3回目が更年期です。思春期になると女性ホルモンが多く分泌され、皮下脂肪が男性にくらべ全体的に厚くなり、お腹やお尻、太ももなどに多くついてきます。妊娠中は出産に備えて女性ホルモンの分泌が盛んになり、食欲も高まって体脂肪が増えます。一方、更年期を迎えると女性ホルモンの分泌が減ることから、脂肪は腹部につきやすくなります。

 ウエイト・トレーニングをしても、女性は筋骨隆々とした体にならないのも、女性ホルモンによるものです。女性は筋肉を大きくする男性ホルモンの分泌が少ないのです。筋肉が少ないということは、基礎代謝も男性にくらべ低くなります。
 太るかどうかは摂取エネルギーと消費エネルギーの差の問題なので、適切な食事や運動の習慣が、体脂肪を増やさないためのカギになります。
12.年をとるほど太りやすくなる?
 40代以降になると一般に年に1%の割合で筋肉が失われていくとされています。また、筋肉がのこっていたとしても、エネルギーの代謝能力が落ちてきます。一般的に基礎代謝は年齢が高くなるにつれ、下がっていきます。つまり、消費エネルギーが少なくなるので、1日の摂取エネルギーも抑えエネルギー・バランスをとれば太ることはないといえます。

 年齢が高くなるにつれ体脂肪がつきやすくなるのは、今までの食習慣を変えられず摂取エネルギーが過剰になりやすいからです。
 ただし、適切な食事や運動習慣を維持している人は、、基礎代謝を高く保つことができますし、体脂肪を下げることも無理ではありません。


13.部分やせはできないって本当?
 痩せたい部分をマッサージしたり、ラップを巻いて汗をかいたり、意味のない反復運動を繰り返すといったシーンをテレビや雑誌で目にします。体の特定の部位だけの体脂肪を取る、つまり「部分やせ」は出来ません。

 体脂肪は全体的につきますが、特定的につきやすい部分もあります。女性の場合は、子宮や内臓を守るためにお腹に脂肪がついて保護する機能があります。
 そのほか太ももやお尻などもつきやすい部分ですが、つきやすい部分があっても、
体脂肪をその部分だけ取ることはできないのが、体のメカニズムです。体脂肪は、摂取エネルギーを消費エネルギーよりも低くすることや、有酸素運動を行うことによって全体的に減らすしかありません
 体脂肪燃焼のメカニズムは全体的に起きるということを理解しておくのがシェイプアップのボイントにもなります。


14.体脂肪を落とすためには有酸素運動だけ行えばいい?
 体脂肪を燃焼させる運動としてあげられるのはジョギング、水泳、自転車こぎなどの有酸素運動です。体脂肪がエネルギー源として使われやすいのでダイエットに効果的だといわれています。
 しかし、減量目的で有効なのは有酸素運動だけではありません。減量効果をあげるために、ウエイト・トレーニングも合わせて行うことがすすめられます。

 ウエイト・トレーニングは脂肪がエネルギー源として使われません。しかし、運動が終って以後、長時間にわたって代謝を上げる効果があります(ただし、ある程度の強度は必要)。つまり、エネルギー消費量が増えるので、体脂肪をより燃やしやすい状態になるわけです。
 また、ウエイト・トレーニングによって筋肉が増えると基礎代謝も上がるので、1日の消費エネルギーも増大することになります。ウエイト・トレーニングには体脂肪の燃焼ペースを上げる効果があります。

15.体脂肪を落とし、筋肉をつけるためのポイントは?
 減量のときに気をつけたいのは、脂肪を落としながら、筋肉の損失はできるだけ防ぐことです。適切な食事制限と有酸素運動によって体脂肪を中心に落としていくことはできますが、方法を間違えると、減量分の体重のなかに筋肉の損失が含まれてくることが考えられます。
 そこで、重要になってくるのが、ウエイト・トレーニングです。週に2〜3回(1回が30分〜1時間)のウエイト・トレーニングをすれば筋肉をさらにつけていくこともできます。

 筋肉をつけるときのダイエットで重要なのは、たんぱく質などの栄養素を十分に摂ることです。筋肉の材料であるたんぱく質は体重1kgあたり2g必要です。また、エネルギー源である炭水化物も十分に摂らなくてはなりません。エネルギーが枯渇すると、体は筋肉に蓄えられたたんぱく質を分解(異化)してエネルギーを作り出そうとするのです。ウエイト・トレーニングに励んでもなかなか筋肉が増えていかない場合は、たんぱく質や炭水化物の摂取不足が考えられます。


 肉や卵はたんぱく質が豊富ですが、脂質も含まれているので、脂質を摂らずにたんぱく質を十分に摂取するには、プロテインを利用すると便利です。
16.ウエイト・トレーニングを行うと、筋肉ムキムキになってしまう?
 圧倒的な筋肉をつけたボディビルダーたちの体は非常にハードナトレーニングの賜物であり、脂質をギリギリまで制限し、できるだけたんぱく質を摂るといった過酷なダイエットなくしては成立しません。筋肉をつける目的でウエイト・トレーニングをしても、筋肉ムキムキの体になってしまうことは通常あまり考えられません

 特に女性は、筋肉の合成を進める男性ホルモンの分泌が少ないので、筋肉はそれほど簡単には大きくなりません。女性の場合はむしろ、筋肉によってボディラインにメリハリがつきます。ウエストや足首を引き締め、バストやヒップを高い位置に引き上げるのも筋肉の働きです。

 また、年をとってくると姿勢が悪くなりがちですが、ウエイト・トレーニングによって上半身の筋肉を鍛えておけば、背筋をピンと伸ばしていつまでも若々しさを保つことができます。